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- 睡眠時無呼吸症候群(SAS)と事故リスク
事故リスク
居眠り運転で交通事故を引き起こすリスクがあります
睡眠時無呼吸症候群になると、夜に十分な睡眠がとれないため、日中、眠気に襲われます。それによって居眠り運転による交通事故を起こしやすくなります。
睡眠時無呼吸症候群が重くなるほど、交通事故を起こす危険性は著しく高くなり、睡眠時無呼吸症候群でない方より約7倍も交通事故を起こす傾向にあるというデータもあります。
これまで、多数の睡眠時無呼吸症候群の関与が判明した交通事故が発生しています。とくに、次のようなときに居眠り運転が多発しているため、注意が必要です。
- ひとりで運転しているとき
- 渋滞でゆっくり走行しているとき
- 高速道路を走行しているとき
- 郊外の直線道路を走行しているとき
国からも注意喚起がなされています
睡眠時無呼吸症候群は、交通事故・医療事故・産業事故などにつながる、大きな社会的リスクです。その経済的損失は3.5兆円にも及ぶという試算もあります。
睡眠時無呼吸症候群による交通事故のリスクについて、国も注意喚起しており、国土交通省は「自動車運送事業者における睡眠時無呼吸症候群対策マニュアル」を作成しました。これによって、睡眠時無呼吸症候群の早期発見や治療を促進しています。
また、平成26年5月には、自動車運転死傷行為処罰法が施行されました。
これは、病気の影響によって走行中に正常な運転に支障が生じる危険性を認識していた方が自動車を運転して、正常な運転をするのが困難な状態に陥った場合、処罰を科すものです。
睡眠時無呼吸症候群は同法の対象の病気の1つです。睡眠時無呼吸症候群による居眠り運転で交通事故を起こしたら、刑事責任を問われることになるのです。被害者の方が亡くなった場合の最高刑は懲役15年と、厳罰に処されます。
健康リスクのみならず、事故や刑罰のリスクも踏まえて、早期に治療を始めましょう。