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- 睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療法と予防法
睡眠時無呼吸症候群の治療法
軽症〜中等症:マウスピース
軽症〜中等症であれば、主にマウスピースを用います。睡眠中にマウスピースを装着することで気道を確保し、無呼吸状態に陥らないようにします。
中等症〜重症:CPAP療法
中等症〜重症であれば、主にCPAP(経鼻的持続陽圧呼吸)療法を行います。
睡眠時にマスクを装着し、鼻から適切な圧力をかけた空気を送り込みます。それによって気道を確実に広げます。
CPAP療法には高い効果がありますが、根本から気道の塞がりを治すものではありません。そのため、通院による治療の継続が必要です。また、肥満の方は、多くの場合、肥満を解消することによって気道が確保できるようになります。
CPAP療法では鼻から空気を送り込むため、鼻炎・副鼻腔炎などをお持ちの方は、十分な効果が得られないこともあります。まずは、ご相談ください。
睡眠時無呼吸症候群の予防法
規則正しい生活を意識し、適度な運動をする
睡眠時無呼吸症候群の大きな原因の1つが肥満です。適正な体重を維持することが、睡眠時無呼吸症候群の予防となります。
そのためには、規則正しい生活が重要です。食べすぎたり、飲みすぎたりせず、栄養バランスのとれた食事をしましょう。
また、適度な運動を心がけてください。厚生労働省の調査によると、運動習慣とは1回30分以上の運動を週2回以上実施することに加え、それを1年以上継続することです。
これまで運動習慣のない方にとっては、運動を続けることは大変なことかもしれません。掃除や買い物などの家事を含み、ウォーキングやラジオ体操など簡単なものから取り入れましょう。
お酒を飲みすぎず、寝酒をしない
アルコールは上気道の筋肉の緊張を弛緩させます。それによって上気道が狭くなり、睡眠時無呼吸症候群の原因となります。とくに、寝る前にお酒を飲むのは控えましょう。
たばこを減らす、または禁煙をする
喫煙は気道系に炎症をもたらします。それによって上気道の通気性に悪影響を及ぼします。
喫煙者は非喫煙者に比べて睡眠時無呼吸症候群になるリスクが高いことがわかっています。禁煙によって症状が改善するという報告もあるので、やはり、禁煙がおすすめです。
急に禁煙をするのは、多くの人にとって難しいものです。まずは当院へご相談いただき、少しずつ減らしていきましょう。
口呼吸の方は、鼻呼吸に変える
口呼吸のときは、鼻呼吸のときよりも咽頭が狭くなり、上気道が閉塞しやすい状態です。そのため、鼻呼吸に変えることで、睡眠時無呼吸症候群の予防になります。
また、口を閉じると口腔内の浄化作用が高まります。鼻呼吸によって入ってきた雑菌の除去にもつながり、免疫力向上にも役立ちます。
睡眠薬の服用を減らす
睡眠薬は上気道の拡張筋を弛緩させます。そのため、上気道に閉塞を来たしやすくなります。服用しなければ寝つけないという方は、睡眠時無呼吸症候群の重症度などによって医師の指導のもと使用しましょう。睡眠薬を常用している方は、ご相談ください。
寝る姿勢を変える
睡眠時無呼吸症候群が軽い場合には、横向きに寝ることで症状が改善することがあります。仰向けで寝ると、重力によって舌根が気道に沈み込み易くなり、呼吸がしづらくなるためです。軽度の方にとっては、寝る姿勢を変えることが予防になります。